「行政書士事務所の開業場所はどこがいいのだろう」
これは、行政書士によって様々です。
自宅の一角を事務所として開業する人もいれば、
新しい場所を借りて事務所専用にする人もいます。
情報を集めていると、
「開業場所は自宅で大丈夫」
と言われることもあれば、
「行政書士なんだから、自宅とは別の場所に開業しないと」
と言われることもあります。
どっちがいいんだ?と私も悩みましたが、
開業場所がどっちがいいかは人によって変わります。
自宅兼事務所で開業すること
初めて行政書士事務所を開業するなら、
開業場所は自宅が良いです。
なぜなら固定費用が抑えられるから。
これはかなり大きいメリットです。
事務所専用の場所を借りようとすると数十万円もかかることがあります。
費用がかからない場所で開業するべきです。
開業の初期費用を抑えなければいけない
開業したての頃は、
行政書士の仕事を取ってくるだけでも一苦労です。
そんな時に、無駄な出費は避けるべきです。
お金の心配をして、行政書士業務どころではなくなりますからね。
開業場所は自宅兼事務所にした方が賢明です。
ただ2つ気をつけることがあります。
・賃貸住宅に住んでいる場合
・部屋の間取り
1つは、賃貸住宅に住んでいる人です。
賃貸契約書に事務所利用不可だと書いてあると厳しい。
特に全国展開している管理会社の場合は、
交渉しても無駄に終わることが多いのです。
私も、
「駄目です」
の一点張りで交渉の余地はありませんでした。
そこで黙って開業してはいけません。
法律を使って業務を行うのが行政書士ですから、
規約違反をしてまで開業をしてはいけません。
信用を失います。
地元密着の管理会社だと、
事務所にしても良いと言われることが多いですね。
そして、もう1つ気をつけることがあります。
それは、部屋の間取りです。
玄関からどの部屋も経由せずに事務所に入れることが必須です。
例えば、
玄関からリビングを通らないと事務所に入れない場合、
開業登録の審査に落ちる確率が非常に高くなります。
行政書士も秘匿義務があります。
余計な場所を通ることで、
個人情報が流出する可能性がある、
と考えられているからです。
私の場合は、
玄関からすぐに部屋がある賃貸マンションを借りたので、
その部屋を事務所として登録することで解決していました。
事務所の場所を自宅にするときは、
賃貸の場合は事務所利用可能かどうか、
部屋の間取りは事務所に適切かを確認しておきましょう。
行政書士の仕事は訪問することが多い
行政書士で開業するなら、
断然自宅兼事務所にすることをおすすめします。
というのも、実務を行って分かったのですが、
とにかく行政書士業務を行うときは、
お客様のところへ訪問した方が都合がいいのです。
事務所では、図面を作ったり書類を作ったりするだけでした。
示談書を作るときも、
お客様のところへ訪問していました。
自宅兼事務所だと、不安に思う人もいます。
お客様の自宅で話すことで、秘密にしたい話も漏れる心配がありません。
私は、事務所は作業をする場所として、
必要な話や相談をする必要がある場合は、
お客様のところへ訪問すると決めていました。
そうした方が、
お客様もいつもと同じ場所で相談ができるので、
安心感が生まれると考えていたからです。
行政書士業務を行う中で、
事務所にお客様を呼ばないといけない、
という事態にはならなかったので開業場所は自宅で問題ありません。
業務によっては事務所専用の場所を借りる
開業したての頃は費用を抑えることが一番です。
一方で行政書士の仕事が軌道に乗ると、
業務によっては事務所専用の場所が必要になることもあります。
特に多いのは、法人を作るときですね。
他の行政書士の作業場所を確保することと、
法人の場所を確定させないといけないので、自宅では無理が出てきます。
そういう状況になって初めて、
事務所専用の場所を借りるようにした方が良いです。
カッコイイからという理由で、
開業当初から事務所専用の場所を作ると苦労します。
また、お客様の中には、事務所で話したいという人もいます。
たまになら問題ないと思いますが、
お客様の訪問がよくあるという状況になると、
自宅にまねくのは行政書士の信用にも関わる場合があるのです。
「自宅にお客様がよく出入りするのはちょっとなぁ」
と思うようになったら、
専用の事務所を作る時期に来たのだと思って、
思い切って場所を借りるのもありだと思います。
もちろん、自分の費用と相談しながら行ってください。
生活ができることが一番ですからね。
行政書士の開業では費用を抑えよう
店舗を構えなくても業務ができるのが行政書士の強みです。
実際に私も、
専用の事務所を用意しなくても業務を回せていました。
事務所の場所を自宅にするか、専用の場所に開業するかは、
人それぞれですし、タイミングがあります。
状況を見ながら、開業の場所を決めるようにしましょう。
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