
※2024年度版の記述式問題集は2024年3月頃に購入可能予定です。
行政書士試験は五肢択一で合格点を超えろ。
これが私の信条です。
行政書士試験当日が終わった後、
自己採点をしたときに合格を確信できる。
自己採点段階で合格が分かっているだけでもストレスが減ります。
使う参考書も最低限であれば、
基本テキストと五肢択一問題集の2種類で十分。
ただ、記述式の60点分を逃すのは避けたい。
もしかしたら行政書士試験の命運を分けるかもしれません。
私も、最後の最後で記述頼みの合格でした。
「じゃあやっぱり記述式の勉強はしないといけないじゃないか」
学習効果の高い参考書で勉強して対策しましょう。
記述対策は1冊の問題集を丁寧にやり込む|記述式の文章の型を身につける
「記述式が解けないから問題集は何冊も解こう」
記述式は特別という考え方は捨てるべきです。
行政書士試験では、行政法・民法の科目があれば、
当然問われる知識も同じです。むしろ同じにならなければいけません。
記述式が解けないのは、
問題集の数が足らないからではありません。
記述式の型があるのに理解していないから解けないのです。
文章を書く型を学ぶためなら、
問題集は1冊で十分です。
あとは行政書士の基本テキストや問題集で知識を定着させればいいんです。
記述式と五肢択一式の知識は同じ|違うのは答え方
記述式と五肢択一式で問われる知識は同じです。
知識が同じなのに記述式が難しいのは、
自分で答えを考えないといけないからです。
答えを書けるようにするには練習する必要があります。
問われる知識は五肢択一式問題と同じなので、
問題集を何冊も購入しなくても大丈夫。
たった1冊で良いんです。
記述式を解くには3つの力が必要|記述式を解く4つのプロセスが重要
記述式問題で正しい答えを書くには3つの力が必要です。
■完璧な知識力
■40字にまとめる力
■設問に過不足なく答えられる力
どうやって3つの力を身に着けるのか。
記述式問題を解くプロセスを分析するとわかります。
記述式問題を解くプロセスは4段階に分かれる
記述式問題を解くプロセスは次の4つに分かれます。
1.問題内容を正確に読み取る
2.解答の型枠を作る
3.問題内容からキーワードを見つける
4.40字程度にまとめる
この4つのプロセスを踏めば誰でも正解を書くことができます。
しかし、多くの受験生は、
このプロセスを無視していることに気づいていません。
だから、解答が書けず記述式は難しいと悩んでしまうのです。
4つのプロセスを身体に叩き込むために、
問題集でしっかり練習しましょう。
合格者が選ぶ行政書士試験におすすめの記述式問題集3冊
さて、ここからは実際に私が吟味した問題集を、
おすすめしたい順番で説明していきます。
今回、私が吟味した問題集は次の3冊です。
1.みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集(TAC出版)
2.合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(早稲田経営出版)
3.出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(LEC出版)
問題集の特徴を踏まえながら1冊を選びましょう。
No.1:みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集(TAC出版)

私が行政書士試験の記述式問題を全く知らない場合、
まず間違いなく、この問題集を使います。
みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集では、
書き方の型を、分かりやすく嚙み砕いて説明しています。
どのように40文字に収めるべきかを、まるまる1章使って解説しているのです。
問題を解くときも、解説がとても丁寧です。
・ 40文字で書くために、問題文のどこに注目すればいいのか
・ 行政書士の知識をどのように活用すればいいのか
・ 書き上げた文章を40文字にどのように落とし込むのか
記述式の問題を解くための、
行政書士試験のエッセンスが、
すべて注ぎ込まれています。
これで書き方が分からなかったら諦めろ、
と言いたくなるような解説っぷりです。
行政書士試験で少しでも得点を上げたい人におすすめします。
解説がくどいのが欠点
私がこの参考書を使わなかった唯一の理由が、
文章を40文字に落とし込む方法を知っていたからです。
教員をしていたので、
就活のES添削を山のようにしていたのです。
時には論文添削もしていました。
その中で文章添削の技術をいつの間にか身に着けていたんです。
私にとって、参考書の解説が毎回くどいと思ったことが使わなかった理由です。
文章の組み立てができる人にとっては、
親切すぎて逆に使いづらいと思ってしまうことが欠点です。
主観が入ってしまいましたが、
初心者にとって文句なしの参考書です。
No.2:合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(早稲田経営出版)

今回紹介する参考書の中で一番薄い問題集です。
しかし、その解説の丁寧さは、
みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集に匹敵します。
文章の書き方の解説を省いている分、スマートな印象を受けます。
何よりこの参考書の良いところは、
与えられた問題文から、
必要な行政書士の知識を、
どのように引っ張り出してくればいいのかを、
解説を読み込むことで理解することができ、
自分のものにすることができるという点です。
解答を作るプロセスを学びながら問題を解けるのが最大のメリットです。
文章構成力が身につかないことが欠点
私が行政書士試験に合格したときは、
この参考書を使っていました。
一番おすすめしたいのですが、大きな欠点があります。
記述式の解答を40文字に収める方法が分からない。
問題に答えるために必要な行政書士の知識は分かりますが、
肝心の40文字に収める方法については解説が省かれています。
私のように決められた文字数に、
まとめるための技術を持っていれば別ですが、
誰もが文章力が高いというわけではありません。
書き方が学べないのは初心者にとって大ダメージです。
文章の書き方を学ぶことが、
今回の参考書を使う目的なので、
その点では素直におすすめできないと判断しました。
No.3:出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(LEC出版)

本当に解説がコンパクトになっています。
条文の解説になるので、どの条文を覚えていなければ、
問題に正解することができないのかが分かるようになっています。
初心者にはおすすめできない最大のデメリットがある
紹介しておいてなんですが、
私はこの参考書をおすすめしません。
「おすすめの参考書を紹介するって言ってたじゃないか」
本当にごめんなさい。
ただ、どうしてもおすすめできない理由があるんです。
今回の「書き方を学ぶ」の趣旨から大きく外れるからです。
解説が条文ベースなんです。
この条文から答えが導け出せるという解説のみで、
問題文から知識を引っ張り出すきっかけを作ることや、
いかに40文字に落とし込むか、と言ったテクニックが全く解説に入っていません。
条文の大切さを教えてくれる、
という意味では良い参考書ですが、
初心者が記述式を得点源にできるようになるか、というと期待できません。
ある程度記述式に慣れてきて、問題量が足らないと思ったときに取り組むのが良いです。
書店でも、よく見かける参考書の1つですが、
かなり上級者向けなので、一番初めに取り組むのはやめるべきです。
文章の書き方を学んで行政書士試験の得点を上げる
記述式の参考書を使う目的はただ一つ。
文章構成力を身に着けることです。
今回おすすめした参考書は次の3つです。
1.みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集(TAC出版) ←イチオシ!
2.合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(早稲田経営出版)
3.出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(LEC出版) ←上級者向け
LECの問題集は上級者向けではありますが、
今回紹介した参考書はどれも、
よく書店に置いてあるものばかりです。
行政書士の記述式と五肢択一式で問われる知識は同じです。
解けない理由は、どうやって文章にしたらいいか分からないからなんです。
記述式は、
最後の最後にあなたを救ってくれる大切な得点源です。
今までの行政書士の知識を完璧にしながら、記述式にも対応できるようにしましょう。
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