
行政書士の参考書でもKindle版の販売が増えています。
電子書籍の参考書の方が持ち運びもしやすいし、
紙の参考書よりも少し安くなっているため、
ついつい電子書籍に手が伸びてしまいます。
私も、小説などはKindle派になってきました。
しかし、電子書籍は行政書士の勉強に悪影響がある。
と、私が言ったらどうでしょうか。
「いやいや、いまどきスマホを使うんだから電子書籍で十分でしょ」
と思っていたら行政書士の勉強効率が悪くなるかもしれません。
「電子書籍の何が行政書士の勉強に悪いの?」
と思うでしょう。
電子書籍は行政書士の勉強法と相性が最悪
電子書籍もどんどん使い勝手が良くなっていますが、
それでも行政書士の勉強をするならば、
紙の参考書をおすすめします。
なぜ、そこまで行政書士の話になると紙の参考書にこだわるのか。
それは、行政書士の勉強に大事なことが電子書籍ではできないからです。
・パラパラとページをめくることができない
・五感の刺激が弱いため記憶に残りにくい
・すぐに書き込みができない
この3つが電子書籍の参考書ではできないので勉強の効率が下がってしまいます。
電子書籍と記憶に関する興味深い研究
さらに、興味深い研究結果があります。
ノルウェーのスタヴァンゲル大学では、2グループの生徒に、
片方は電子書籍、もう一方は紙の本で物語を読ませたとき、
紙の本を使って読書をしたグループの方が本の内容の理解力が高い、
つまり、本に書いてある物事を正しく覚えている人が多かったと結論付けています。
参考リンク:https://www.theguardian.com/books/2014/aug/19/readers-absorb-less-kindles-paper-study-plot-ereader-digitisation(2023.5.27確認)
また、情報処理学会では電子書籍と紙の本の効果について論文を出しています。
電子書籍は文字の鮮明さやページのめくりやすさがメリットであるが、
紙の本では、読書時に集中しやすく、理解度も高かったとされています。
参考リンク:https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=81257&item_no=1&page_id=13&block_id=8(2023.5.27確認)
電子書籍は手軽で使い勝手の良いものですが、
勉強する上で大切な理解力で比べると、
影響が出ていることが分かります。
行政書士の勉強には紙の参考書の方が効率がいいのです。
勉強法を活かすなら紙の参考書を使おう
電子書籍は中身を知られずに読めるという利点があります。
私も行政書士受験性の時、外で勉強するときは、
参考書にカバーをかけて何の本か分からないようにしていました。
しかし、私もあなたも目指しているのは、
無駄をそぎ落とした効率的な勉強です。
働きながらで時間もない中、
勉強効率を落とすことが、
一番やってはいけない事ですよね。
なぜ、電子書籍では紙の本より理解力が落ちるのか。
それは3つのポイントがあります。
■ パラパラ読みで重要ポイントを抑える
■ 触覚を使って記憶を強化する
■ 手軽に書き込んで参考書の学習効果を上げる
この3つが勉強法には欠かせないのですが、
電子書籍だとなかなか上手に行きません。
パラパラ読みで重要ポイントを抑える
紙の参考書と電子書籍の大きな違いはページのめくり方です。
例えば、
「この内容って前のページに書いてあったよな」
と思ったとき、
パラパラとページをめくって探すことがすぐにできます。
この作業が行政書士の勉強をする上で非常に重要なことなのです。
試験で、
「これって参考書のあのあたりに書いてあったことだよな」
と思い返しやすいのです。
次に説明する五感を活用した勉強法にもつながるのですが、
勉強した行政書士の知識がイメージとして残りやすいんです。
加えて、問題と解答が分かれている参考書だと最悪です。
すぐ答えを見たいのに電子書籍だとページ送りが、わずらわしくなります。
私も行政書士試験を合格した後も資格取得の勉強をしていました。
その時、電子書籍の方が楽だろうと思って買った後、紙の本を買い直しました。
本文中に問題の出題があって、解答が後ろの方にまとめられていたのです。
答えがすぐ見たいのに時間がかかる、というジレンマはかなりのストレスだったからです。
この時に、ページを行ったり来たりする可能性のある本は、
絶対に電子書籍は使わないと心に決めました。
マニュアル程度ならいいのですが、行政書士などの専門書となると紙の本が良いですね。
挫折せずに行政書士試験の参考書を読むには雑誌のように読むことがおすすめです
触覚を使って記憶を強化する
電子書籍もページをめくる動作はしますが、紙の参考書だと他にも感覚を使います。
ページをめくるときの感触もそうですが、
今、自分が参考書のどのあたりを勉強しているのか、
本の厚みも記憶するため、内容が頭に残りやすくなります。
そのため、
「前にも同じ内容が書いてあったな」
と思って前のページにさかのぼるときに、
参考書のどこに書いてあったのか感覚的に覚えているため、
すぐに探しだし、行政書士に必要な知識の確認作業を終わらすことができます。
これは、行政書士の問題集を解いている時も同じです。
私も、問題で間違えた内容はテキストを使って覚え直していました。
その時も「大体ここら辺に書いてあったよな」と、あたりをつけて探していました。
電子書籍だとこの確認作業で、もたつくんです。
効率の良い勉強法を追及しているのに、これでは本末転倒です。
特に、行政書士のテキストは500ページを超えます。
調べ直すということを考えると、電子書籍はかなり不向きなのです。
手軽に書き込んで参考書の学習効果を上げる
「電子書籍でも書き込みぐらいできるだろう」
電子書籍もマーカーを引いたり、メモ機能がついています。
ただ、参考書に書き込みすることが目的ではないはずです。
知らない知識を書き足して、後ですぐ読み返せるようにする。
行政書士の知識確認をするために参考書に書き込みをするのです。
行政書士の勉強も総復習の時期になると、
マーカーを引いてあるところをチラ見するだけで、
何を勉強したのか思い出せるレベルにまで反射的に反応できなければいけません。
書き込んだ知識も確認したいのに、
メモ機能だと書き込んだ内容をすぐに確認できないんです。
行政書士のテキストに書いていない知識が出てきたとき、
持っているシャーペンで直接書き込みたくなります。
電子書籍だとできないので、私はまどろっこしいと感じてしまいます。
行政書士の勉強をしているときは、
できるだけ作業の時間を減らしたいんです。
そうなると、アナログの方が効率が良くなります。
行政書士の勉強法では紙の参考書がおすすめ
電子書籍で実際に勉強を進めていくと、
ちょっとした手間が煩わしくなってくるんです。
時間がない中、
効率よく参考書の内容を頭に詰め込むには、
目だけでなく色々な感覚を駆使して覚えていく方が効率がいいのです。
・パラパラとページをめくることができる
・五感の刺激があるため記憶に残りやすい
・すぐに書き込みができる
電子書籍はそれ一つで、何冊も本を持ち歩けることがメリットです。
ただ、行政書士の参考書ということを考えたときに、
そのメリットが最大限発揮されるかというと、デメリットの方が勝ります。
ただ、もし、私が行政書士の参考書で電子書籍を使うとしたら、一問一答問題集です。
次のページに答えが書いてあるものが理想です。
前後のページの行き来だけで問題と解答を交互に見れるからです。
これなら、少しの時間でも勉強をすることができます。
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