行政書士試験に合格したら、履歴書の資格欄へ書くことができます。
ただし、試験に合格しただけの場合と、日本行政書士会連合会の行政書士名簿へ登録している場合では、状態が違います。
そのため、履歴書でも書き分けた方が分かりやすくなります。
未登録なら「行政書士試験 合格」、登録済みなら「行政書士 登録」など、現在の状態をそのまま書いてください。
行政書士試験に合格しただけでも履歴書に書ける
行政書士試験へ合格していれば、行政書士登録をしていなくても、その合格実績を履歴書へ記載できます。
この場合は、資格欄に例えば次のように書きます。
20XX年1月 行政書士試験 合格
年度で表現するなら、
令和○年度 行政書士試験 合格
としても構いません。
重要なのは、試験合格という事実を、行政書士登録済みであるかのように書かないことです。
試験合格と行政書士登録は同じではない
行政書士試験に合格すると、行政書士となる資格を得ることができます。
しかし、それだけで行政書士として登録されるわけではありません。
行政書士として活動するには、日本行政書士会連合会の行政書士名簿へ登録し、所属する都道府県行政書士会へ入会する必要があります。
つまり、
- 行政書士試験に合格している人
- 行政書士として登録している人
は、同じ状態ではありません。
履歴書でも、この違いをそのまま表現すれば十分です。
未登録なら「行政書士」とだけ書かない
行政書士法では、行政書士となる資格を有する人が行政書士になるには、行政書士名簿への登録を受ける必要があります。
また、行政書士でない者による「行政書士」または紛らわしい名称の使用についても制限があります。
そのため、試験に合格しただけでまだ登録していないなら、履歴書の資格欄へ単に、
行政書士
と書くより、
行政書士試験 合格
と書く方が正確です。
資格を大きく見せるより、現在の状態を正確に伝えてください。
行政書士登録済みなら登録していることを分かる形にする
すでに行政書士名簿へ登録している場合は、登録済みであることが分かる形で記載できます。
例えば、
20XX年○月 行政書士 登録
といった形です。
試験合格年と登録年が離れているなら、両方を書く方法もあります。
20XX年1月 行政書士試験 合格
20XX年○月 行政書士 登録
ただし、履歴書の資格欄は経歴を詳細に説明する場所ではありません。
応募先との関連性や記載スペースを見ながら、必要な情報に絞ります。
合格した年月は、合格発表を基準に整理する
行政書士試験では、試験を受けた年と合格発表の年が異なります。
例えば秋に実施された試験の合格発表は、翌年になるのが通常です。
そのため、履歴書へ年月を書くときは、自分の合格証や合否通知などを確認し、他の応募書類と年月がずれないようにしてください。
試験を受けた年月と、合格が確定した年月を混同しないようにします。
資格欄には正式名称を簡潔に書く
履歴書では、資格名を独自に言い換える必要はありません。
例えば、
- 国家資格 行政書士
- 行政書士資格取得
- 行政書士免許取得
など、状態が分かりにくくなる表現へ変えるより、
- 行政書士試験 合格
- 行政書士 登録
のように事実を簡潔に記載する方が伝わりやすくなります。
履歴書では資格を説明するのではなく、事実を正確に記録します。
「取得予定」と試験合格を混同しない
行政書士試験にまだ合格していない場合は、「行政書士取得」とは書けません。
学習中であることを応募先へ伝えたいなら、資格欄ではなく、自己PRや本人希望欄など適切な場所で、
行政書士試験合格に向けて学習中
など、現在の状態を説明します。
受験予定、学習中、試験合格、行政書士登録は、それぞれ別の状態です。
行政書士資格は、応募先と関係があるなら書く
行政書士試験へ合格しているなら、基本的には資格欄へ記載して構いません。
特に、
- 行政書士事務所
- 企業法務
- 法律事務所
- 総務・コンプライアンス
- 許認可に関係する事業会社
などでは、法律学習へ取り組んだ経験との関連性を説明しやすくなります。
ただし、資格を書くだけで採用上有利になるとは限りません。
応募先が求める仕事内容と資格がどう接続するかを、志望動機や職務経歴書で補います。
「行政書士資格があります」だけで実務経験を表現しない
行政書士試験への合格は、行政法や民法などを学習した実績にはなります。
しかし、試験合格だけで行政書士実務を経験したことにはなりません。
未経験なら、その点を無理に広げない方がよいです。
例えば自己PRでは、
- 法令を根拠から確認する習慣
- 長期間学習を継続した経験
- 民法・行政法などの基礎知識
- 文章を読み、論点を整理する力
など、実際に説明できることへ置き換えます。
試験合格を「実務経験」に変換せず、「学習経験」として使ってください。
登録していても、実際の実務経験は別に書く
行政書士登録をしている場合も、登録したことと実務経験の内容は別です。
実際に行政書士として仕事をした経験があるなら、資格欄ではなく職歴や職務経歴書で具体化します。
例えば、
- どの分野を扱ったか
- 何を担当したか
- 依頼者対応をしたか
- 申請書類をどこまで作成したか
- どのような案件管理をしたか
を記載します。
資格欄は資格、職務経歴書は仕事の実績と役割に分けます。
行政書士試験合格後に登録しなかった理由を心配しすぎない
行政書士試験に合格したものの、登録していない人もいます。
登録は、試験合格後に自動的に行われるものではありません。
行政書士として開業・勤務する必要がなければ、すぐ登録しないという選択もあります。
面接で理由を聞かれた場合は、事実を説明すれば十分です。
例えば、行政書士として業務を行う予定がなかった、当時は別の仕事を継続した、法律知識をキャリアに活かす目的で取得したなど、自分の経緯を整理します。
未登録であることを欠点として扱うより、「なぜ取得し、今どう活かしたいのか」を説明できるようにしてください。
行政書士資格を履歴書へ書く例
試験合格のみの場合
20XX年○月 行政書士試験 合格
行政書士登録済みの場合
20XX年○月 行政書士試験 合格
20XX年○月 行政書士 登録
現在学習中の場合
資格欄へ取得済みの資格として書かず、自己PRなどで学習中であることを説明します。
実際に提出するときは、自分の合格証・登録情報を確認して年月を記載してください。
履歴書だけで資格をアピールしすぎない
履歴書の資格欄で必要なのは、資格の状態を正確に伝えることです。
資格を取った理由や応募先でどう使うかまで、資格欄へ書き込む必要はありません。
役割を分けます。
| 応募書類・場面 | 伝えること |
|---|---|
| 履歴書 | 試験合格・登録などの事実 |
| 職務経歴書 | 経験・能力・仕事での再現性 |
| 志望動機 | 応募先との接続 |
| 面接 | 取得理由と仕事への活かし方 |
一枚の履歴書だけですべてを説明しようとしないでください。
まとめ|行政書士資格は「現在の状態」を正確に書く
行政書士資格を履歴書へ記載するときは、難しい表現を考える必要はありません。
- 試験合格だけなら「行政書士試験 合格」と書く
- 登録済みなら登録したことが分かる形で書く
- 受験予定・学習中・試験合格・登録を区別する
- 試験合格を実務経験として扱わない
- 応募先での活かし方は職務経歴書や面接で説明する
資格を大きく見せることより、採用担当者が現在の状態を誤解しない書き方を優先してください。
これまでの経験を行政書士資格とどう組み合わせるかは、行政書士資格を活かす職務経歴書の書き方で整理します。
面接まで含めて準備する場合は、行政書士資格を活かす面接対策へ進んでください。
応募書類だけでなく、行政書士資格を活かせる職種、求人の見方、応募先の選び方まで戻って整理する場合は、行政書士資格を就職・転職に活かすための総合ガイドを起点にしてください。