行政書士の仕事を学ぶにはどうすれば良いでしょうか。
手っ取り早い方法は事務所の求人に応募して、
従業員として働くことがおすすめです。
「じゃあ、求人サイトで行政書士の求人を探そう」
と思って求人サイトを検索してみると、
「あれ、行政書士の求人が・・・ない・・・?」
私のように地方に住んでいると、
行政書士の求人は、まったくありません。
東京や大阪だと、また違っているのですが・・・。
地方だと、年に1回あるかないかで求人が出てきます。
しかも、募集人数は1人とかなり狭き門です。
「これでは、仕事について学べないじゃないか」
行政書士会のホームページを見ても、
法人開業の割合よりも個人開業の割合が、
圧倒的に多いので求人がないんです。
行政書士は独立開業型の資格|求人は珍しいと考える
事務系の求人は多いですが、行政書士の求人は、ほとんどありません。
行政書士の資格が独立開業向けの資格だからです。
個人事業主として開業できる資格なので、
仕事を一人で行えることができるのです。
他人の手を借りなくても仕事ができてしまうのです。
一人では、さばけない仕事量になった、
という状態になってはじめて求人を出します。
しかし、人を雇うのにお金がかかるため、
自分のキャパを超えるような仕事は、
他の行政書士を紹介することが多いのです。
法人は仕事を回せるだけの行政書士がいる
「行政書士法人なら求人が出ているんじゃないか」
と考える人もいるでしょう。
実は行政書士法人は一般的な会社とは異なります。
それぞれ独立開業した行政書士たちが集まって、
法人化していることがほとんどなのです。
そのため、勤務している行政書士は、
自分の専門分野の仕事を取ってくるなど、
違う仕事をしていることがあります。
個人で行うよりも、法人営業した方が都合が良いからです。
行政書士法人と言っても、
中身は個人事業主の集まりだった、
ということも良くあります。
ただ、法人化しているため、
個人で仕事をするよりも多くの依頼が入ってきます。
多くの依頼が入ってくると、
自分一人では業務を回せなくなるので、
仕事を補佐する『補助者』を求人募集することがあります。
個人事務所よりは求人が出される可能性が高いので、
はじめは誰かの事務所で仕事を学びたい場合は、
法人の求人を待つのもありです。
ただ、求人を待つのは、おすすめできません。
ほとんどは個人事業主として活動している
日本行政書士会連合会の個人・法人登録名簿からも、
個人開業している事務所が圧倒的に多いとわかります。
一番人口が多い東京都でも、
個人開業率が96.3%%を占めているため、
行政書士は個人開業が当たり前という印象があります。
都道府県によっては、
個人開業率が99%のところもあるため、
求人を待つのはあまり得策ではないことが分かります。
行政書士試験に合格した人は、個人開業する人が多いのです。
行政書士は個人開業することが常識化している
「求人がないなら個人開業するしかない」
求人がないから、という理由で開業する人が多くいます。
でも、不安ですよね。
「まったく行政書士の仕事も未経験なのに活動できるのだろうか」
誰しも疑問に思うことです。
私も行政書士試験に合格してすぐ、
なんの経験もないまま開業しました。
結果は想像の通り、
はじめの6ヶ月は仕事を取れませんでした。
運営資金も尽きて、
「このまま廃業か…」
と思ったときに仕事を取れるようになり、
なんとか生活ができるようになりました。
なんの計画もなしに開業することは、おすすめしません。
≫私が廃業寸前から持ち直した秘密は、あるマニュアルに従って行動したからです。
開業しても仕事はできない|行動しながら仕事をできるようにする
私の経験から、いきなり開業して仕事はできません。
というよりも、仕事をしながら
やり方を覚えていくんです。
私の行政書士の知り合いに、
求人に応募して事務所で働いていた人がいます。
その人から聞いた話では、
「未経験でも書類作成のために勉強できる人ならやっていける」
「今行っているところの所長は業務について一切教えてくれない」
という話を聞きました。
「求人出しておいてそんなことあるのか?」
と思いました。
しかし、これは良くわかります。
同じ営業許可申請でも、お客様によって、
要求してくることが、まったく違うのです。
依頼が来るたびに調べ直して書類作成をしていました。
その知人の所長は今後を見据えていたのでしょう。
実際、行政書士事務所が求人を出すのは、
人手が足りないから求人を出しているのです。
仕事ができるようになったら独立する、
という考えの人を雇うのはコスパが悪いんです。
やっと仕事を安心して任せられるようになった、
と思ったら事務所を辞めてしまうんです。
事務所経営者として一番避けたいことです。
面接のときに独立する気があるか聞いてくることもあるぐらいです。
ただ、独立する気があると言ったところで、
待遇が変わるわけではないので安心してください。
事務所は人手が欲しいから求人を出すんです。
業務は細々とした雑務だけかもしれません。
受け身で仕事をしていてはいけないのです。
事務所に入って学ぶことは実務ではなく、
営業の仕方です。仕事の取り方です。
実際に求人募集で行政事務所に入った知人も、
「事務所の運営を学ぶために入った」
と言っていました。
事務所に入ったからと言って、
手取り足取り教えてくれるわけではありません。
行政書士として独り立ちするために、
なぜ求人を探すのかという目的を考えて、
事務所で働くことを意識すべきです。
全く知らない分野でも独立して行政書士の仕事を行えるのか
困るのが専門分野ができたときに依頼される専門外の仕事です。
事務所にいれば、同じ行政書士仲間から、
教えてもらうことができるかもしれません。
しかし、個人開業している場合はそうもいきません。
同じ行政書士に聞こうと思っても、
ビジネスですから簡単には聞くことができないのです、
専門外の分野は何から手を付けていいのか分かりません。
そんな時は役所に直接聞きに行きます。
私は、行政書士であることを隠して行っていました。
一度、行政書士であるということを伝えたら、
横柄な態度を職員から取られたからです。
ただ、態度を変えない職員もいたので、
関わる人によって違うのだと思います。
一般人としていくのかは別として、
役所に行くと丁寧に教えてくれます。
あとは法令を遵守して、
お客様の要望も聞きながら、
書類を書き上げていくのです。
意外となんとかなります。
行政書士の仕事は、
官公署と密接に結びついています。
わからないことは官庁に聞きに行くことで、
解決することができることがほとんどです。
行政書士の求人は無いと思って行動すべし
東京都や大阪府であれば人口も多いので、
行政書士の求人が出ていることも珍しくありません。
しかし、ほとんどの場合、
求人は出ないと思って行動した方が良いでしょう。
個人で開業しても、わからないことを
どう対処すればいいのか、解決の手段や、
考える力を持っていれば何とかなります。
いえや!の精神で独立開業して、
仕事を行えるようにスキルアップを目指しましょう。
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