法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

<景品表示法に基づく表記>当サイトではコンテンツに商品プロモーションを含む場合があります。
  • 行政書士試験に合格したら企業法務に進むべきか迷っている
  • 法務部の具体的な仕事内容や必要な能力を知りたい
  • 働きながら法務のキャリアを目指せるか不安がある

企業の法務部は、ビジネスの円滑な運営と法的なリスク管理に欠かせない存在です。しかし、法務の仕事に興味はあっても、業務内容が漠然としていると将来のキャリアをイメージできず、不安を感じるでしょう。この記事では、法務部の仕事内容や必要な能力、仕事のやりがいを解説します。

記事を読めば法務部へのキャリアパスが明確になり、効率的な学習計画を立てるための指針を得られます。法務部の仕事は契約の審査から訴訟対応まで多岐にわたり、共通して求められるのは予防法務の視点です。行政書士の資格は法務の基礎知識として有効で、働きながらキャリアアップを目指せます。

法務部の仕事内容

25416948 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部の仕事内容は以下のとおりです。

  • 社内の法律相談
  • 契約法務
  • 機関法務(ガバナンス)
  • 紛争(訴訟)対応
  • コンプライアンス業務
  • 法令調査
  • 労務・労働問題への対応
  • 知的財産権の管理・保護
  • 債権回収・債権管理

社内の法律相談

法務部の役割の一つは、社内の法律に関する質問や悩みに対応し、会社全体の法的リスクを防ぐことです。法務部が対応する相談内容は、契約書の解釈や取引上の法的リスク、ハラスメントを含む労務問題など、多岐にわたります。社内の法律相談を受けた際は法務部が相談内容を正確に記録し、適切に管理する必要があります。

社内の法律相談に関する過去の事例は、類似する法的な課題の解決に有効な参考資料となるため、記録と整理が重要です。法改正があった場合には、法務部が社内へ変更点や影響を伝える役割も担います。

契約法務

23006734 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部では法律にもとづき、会社にとって不利益のない契約書の作成と管理を行います。法務部が取り扱う書類は売買契約書や業務委託契約書、秘密保持契約(NDA)などです。契約書の作成や確認だけでなく、契約に関する実務全般も法務部が担当します。

法務部が契約法務で行う業務は以下のとおりです。

  • 不利な契約条項の特定と修正
  • 契約内容に関するリスク分析
  • 契約の履行状況のモニタリング
  • 契約の更新・解除の手続き
  • 契約締結に関するマニュアルやガイドラインの作成
  • 契約締結手順の管理

法務部は契約に関するリスクを最小限に抑え、社内での契約手続きが適切かつ効率的に進むためのサポートを行います。

機関法務(ガバナンス)

法務部が会社法などの関連法令にもとづいて行う機関法務(ガバナンス)は、以下のとおりです。

  • 取締役会や株主総会の運営支援
  • 定款変更や役員変更の登記
  • 内部統制システムの構築
  • 株主名簿の管理や配当の手続き
  • 子会社の管理

機関法務には法的な正確さが求められます。法務部員は経営層と密接に連携しながら、企業の健全な運営を法的な側面から支える役割を担っています。法務部で働くにあたっては、コーポレートガバナンス・コードの趣旨や運用実務について理解しておくことが欠かせません。

企業の社会的責任や経営の透明性を支える仕組みとして、ガバナンスに対する意識と知識は法務部にとって必須の素養です。

紛争(訴訟)対応

24406036 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部における紛争対応において、初期対応は極めて重要です。問題が発生した際に、法務部員は冷静に事実を確認し、適切な対応策を検討しなければなりません。訴訟の提起または和解の判断も法務部が行います。外部の弁護士と連携する際は法務部が社内の情報を提供し、戦略の立案にも関与します。

訴訟にかかる費用の管理や予算調整も法務部の業務の一つです。訴訟が長期化する場合には、継続的なコスト管理と社内調整も法務部が行います。法務部は過去の紛争事例を分析し、同様の問題が再発しないように防止策を提案する必要があります。

コンプライアンス業務

法務部のコンプライアンス業務は、企業が法律や社会的ルールを遵守しながら事業を行うために不可欠な取り組みです。企業の不祥事が社会問題として大きく取り上げられるケースが増えるなか、コンプライアンス業務の重要性が年々高まっています。法務部は、社内のコンプライアンス体制の構築と運用を行います。

法務部が行うコンプライアンス業務は以下のとおりです。

  • 社内規程や行動規範の作成
  • コンプライアンス研修の実施
  • 内部通報制度の管理
  • コンプライアンスの違反調査と対応
  • 法令遵守状況の監査
  • コンプライアンスに関するリスク把握とトラブル予防策の検討
  • 経営層へのコンプライアンス報告や提言
  • 業界特有の法規制への対応方針策定

法務部のコンプライアンス業務は、企業の社会的信頼を守るための基盤です。法務部には社員一人ひとりが理解し、実践できるコンプライアンスの仕組みを構築する責任が求められます。

法令調査

25236179 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部員は自社の事業活動が法令を遵守している状態を保つため、最新の法律情報を収集してリスクを監視する役割を担います。法改正は経営方針や運営に大きな影響を及ぼすため、法務部は自社の事業に関連する法令の改正動向を把握することが欠かせません。

法務部員が対応する調査対象には業界の規制や新規事業に関する法制度、海外進出時の現地法令など、幅広い分野が含まれます。裁判所の判断が法令解釈に及ぼす影響も大きいため、法務部は重要判例が社内で適切に共有される体制を整えておくことも必要です。

法務部は法令情報をもとに社内規程との整合性を確認し、法改正が事業に与える影響を分析する業務も進めます。

労務・労働問題への対応

法務部は多様化する働き方に対応した社内規則の整備や、労働トラブルを未然に防ぐための仕組みの構築にも取り組みます。労務・労働問題における法務部の役割は以下のとおりです。

  • 就業規則や雇用契約書の作成・改定
  • 労働条件に関する法的アドバイス
  • 労働トラブルの予防と対応
  • 行政機関への対応
  • 働き方改革への法的対応

労務問題は従業員のモチベーションや信頼関係にも影響を及ぼすため、法務部は企業理念を考慮した柔軟な対応が求められます。メンタルヘルスに関する法的配慮や、外国人労働者の雇用に関する制度への対応なども、法務部員が担う業務です。

知的財産権の管理・保護

27931514 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

知的財産は企業にとって重要な経営資源です。知的財産権を守るため、法務部にはさまざまな役割が求められます。法務部で行う知的財産権に関する業務は、以下のとおりです。

  • 特許出願・登録の手続き
  • 商標やブランドの保護
  • 著作権の管理
  • ライセンス契約
  • 権利侵害への対応

海外展開をしている企業の法務部の場合は各国の法制度を理解したうえで、国際的に知的財産権を保護する体制の構築が必要です。模倣品への対策も法務部で行う知的財産権業務の一環です。自社の権利が侵害された場合には、法務部が適切な法的手段を取り、企業の資産を守る必要があります。

法務部は営業秘密や企業機密情報の保護対策を実施し、情報漏洩防止の社内規定整備や従業員教育も行います。

債権回収・債権管理

法務部には企業の資金繰りを安定させるために未回収の債権を適切に管理し、確実に回収する役割が求められます。企業への支払い遅延が発生した場合には、法務部による初期対応が必要です。債権回収の状況に応じて、法務部員が督促状の送付や電話での連絡などを、適切なタイミングで行う必要があります。

法務部で債権回収業務を行う際は、債務者との関係を維持しながら回収を進めてください。債権回収が難航する場合には、訴訟や支払督促、法的措置(仮差押えや訴訟)の準備と実施も行う必要があります。債務者が破産や民事再生などの手続きに入った場合には、各制度の法的枠組みにもとづいた対応が求められます。

債権には時効があり、消滅を防ぐために時効中断の措置を行うことも法務部の役割です。国際取引における債権回収では各国の法制度や商慣習を踏まえた対応など、専門的な知識が必要です。

法務部で働くために必要な能力

32211880 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部で働くために必要な能力は、以下のとおりです。

  • 自己研鑽の継続力
  • コミュニケーション能力
  • 分析・問題解決能力
  • 英語力

自己研鑽の継続力

法務部で活躍するには行政書士資格の試験に合格した後も、継続的に法律に関する学習をする必要があります。法改正や新しい判例には日頃から目を通し、実務に即した判断力が法務部には求められます。

継続的に法律に関する学習を行うには、以下の方法が効果的です。

  • 法律関連の書籍や判例集の活用
  • 法務セミナーや研修の受講
  • 法律系オンラインデータベースの活用
  • 法律業界団体や法務関係者とのネットワーク構築

働きながら法律の学習を続ける場合は、日常で空いた時間をうまく活用しましょう。通勤時間に法律関連のニュースをチェックしたり、昼休みに判例を勉強したりする習慣を身に付けることで、無理なく学習できます。
» 行政書士合格を目指す!試験の概要と効率的な勉強法

コミュニケーション能力

32041321 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部で働くには法律の知識だけでなく、社内外の関係者と円滑にやり取りを行うためのコミュニケーション能力が欠かせません。法律の専門用語を理解するだけでなく、法務部では相手に正しく伝える力が求められます。

他部門や外部専門家と協力しながら仕事を進める場面では、以下のスキルが必要です。

  • わかりやすく説明する力
  • 部署間の協調を支える傾聴力
  • 問題の本質を引き出す質問力
  • 状況に応じた判断と調整ができる対応力
  • 法的リスクと事業のバランスを整える力

コミュニケーション能力があれば単なる「法律の専門家」ではなく、組織の信頼を支える実務担当者として価値を発揮できます。

分析・問題解決能力

法務部員には契約書の問題点を精査し、法令違反や将来的なトラブルにつながるリスクを事前に見抜くための分析力が必要です。リスクを事前に見抜くには、多角的な視点から問題を検討できる思考の幅広さが大切です。法的な問題に直面した際には優先順位を明確にし、状況に応じた柔軟な対応が法務部員に求められます。

法務部員は法的なリスクとリターンのバランスを踏まえたうえで、実行可能な解決策を導き出す能力が重要です。行政書士試験の学習で得た知識を問題解決にどのように生かせるかを常に意識しましょう。

英語力

国際取引が増える中、英語での契約書や国際契約への対応が必要なケースが増えています。国際契約の読解や作成、海外クライアントとの法的交渉には英語力が欠かせません。英語での法務対応は外国法令の調査・クロスボーダー取引のリスク評価においても、大きな強みとなります。

法律関連の英語は日常会話とは異なる専門用語や表現があるため、一般的な英語対応力に加え、法律英語への理解が不可欠です。英語を日常的に使用するグローバル企業の法務部に就職する場合や国際的な法務会議に出席する場合にも、英語力が必要です。

法務部が英語での対応や交渉ができると、海外子会社や支社との法務連携もスムーズに進みます。英語力があれば、国際訴訟や仲裁手続きへの対応も可能になるため、法務に関わる仕事の幅が広がります。

法務部の仕事のやりがい

31517947 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部の仕事のやりがいは以下のとおりです。

  • 企業の成長を法律面からサポートできる
  • 法律の知識を生かして企業の問題を解決できる

企業の成長を法律面からサポートできる

企業の成長に伴い、法務部員に求められる業務も多様化しています。法務部員が企業の成長をサポートできる業務は、以下のとおりです。

  • 新規事業展開時の法的リスク分析
  • M&Aや企業提携のサポート
  • 知的財産戦略の構築
  • 海外進出時の国際法務対応
  • 法規制の緩和によるビジネスチャンスの提案
  • 法令遵守体制の整備による企業価値の向上
  • コンプライアンスを基盤とした安定経営の支援

法務部は単なるリスク管理部門にとどまらず、経営層からの信頼を得る存在となり、やりがいを感じられます

法律の知識を生かして企業の問題を解決できる

複雑な許認可申請や契約書の作成において、実務的な問題を解決に導ける点は、法務ならではの魅力です。契約書の不備を未然に防ぐ法務部の仕事は成果が目に見える形で実感できるため、達成感を得られる場面が多くあります。法務部員は日々の業務を通じて、企業の安定的な経営を支えられます。

法務部の仕事は提案内容やリスク分析結果が役員会議で評価される可能性もあり、専門性が認められやすい職種です。
» 行政書士の就職先を紹介!

行政書士の知識は企業にも生かせる

31900493 m - 法務の仕事内容9つと必要な能力4つを徹底解説|行政書士を目指す方必見!

法務部では法律相談や契約法務、ガバナンス、訴訟対応など多岐にわたる業務を担当します。法務部で働くには自己研鑽の姿勢に加え、社内外での円滑なコミュニケーション能力が求められます。法務部員として、問題が起こった際の分析や解決能力も必要です。法務部での魅力は、企業の成長を法的な側面から支えられる点です。

行政書士の専門知識を生かしてリスクを未然に防ぎ、実務に直結した成果を出すことで、大きなやりがいを感じられます。企業活動を支える法務の専門家としての役割を担える点は、法務部にしかない価値です。

コメント