行政書士試験の勉強がうまくいかなくなると、原因を一言で説明したくなります。
「勉強時間が足りない」
「自分は意志が弱い」
「法律の勉強に向いていない」
しかし、実際の失敗はもっと具体的です。
- 行政法ばかり勉強して、民法への接触が切れた
- 計画が遅れた分を全部取り戻そうとして止まった
- 全部覚えてから問題演習へ進もうとした
- 他人の進捗を見るたびに計画を変えた
- 模試の結果を見て、教材も計画も変えた
- 勉強を優先しすぎて申込みを後回しにした
このように分ければ、直す場所が見えてきます。
このページでは、「自分の何が駄目なのか」を探しません。
どの場面で、どの判断が崩れているかを探します。
今の状態に最も近いものを一つ選び、そこから読んでください。
行政書士試験の失敗は努力不足だけでは説明できない

勉強が止まったからといって、必ずしも努力不足とは限りません。
むしろ、真面目に対応しようとした結果、学習の主線を失うことがあります。
例えば、苦手分野を見つけたとします。
そこで重点的に勉強すること自体は間違いではありません。
ただ、その結果として行政法や民法の反復が止まったなら、問題は「苦手対策をしたこと」ではなく、配分を変更した後に主戦場を維持できなかったことです。
失敗パターンを見る目的は、行動を善悪で評価することではありません。
どの判断が、その後の崩れにつながったかを特定するためです。
そもそも判断が崩れる仕組みから確認したい人は、先に行政書士試験で努力しても伸びないときの判断構造を読んでください。
こんな行動が増えていないか確認する
自分の失敗パターンがまだ分からない場合は、まず最近の行動を確認してください。
- 不安になるたびに教材を増やしている
- その日の出来事によって、毎日やることが変わる
- 理解できない部分を残せず、全部分かろうとしている
- 苦手な分野ばかり気になり、他の学習が止まっている
- 勉強するより、勉強法を探す時間が増えている
- ノート作りなど「勉強した感覚」が得られる作業へ偏っている
- 自分の観測より、他人の進捗や方法を基準にしている
一つ当てはまっただけで失敗と決める必要はありません。
その行動によって、予定していた学習や反復が止まっているなら、関連する失敗ケースを確認してください。
まず現在起きている症状を一つ選ぶ
ここからは、自分に最も近い状態を選びます。
複数当てはまっても構いません。
ただし、最初に読むのは一つだけです。
今もっとも学習を止めているものから確認してください。
科目や教材へ時間を偏らせている
不安になった科目、模試で失点した分野、記述式や基礎知識などへ時間を集中しすぎていないでしょうか。
一つの課題へ対応した結果、行政法・民法など別の重要な学習が止まっているなら、配分の失敗を確認します。
【Case002】行政法ばかり勉強して民法への配分を失ったケース
記述式への不安から時間を使いすぎているなら、こちらです。
【Case003】記述式対策へ時間を使いすぎて主戦場を削ったケース
基礎知識の足切りが怖くて範囲を増やし続けているなら、こちらを確認してください。
【Case005】基礎知識対策を増やしすぎて行政法・民法を削ったケース
計画の遅れを全部取り戻そうとしている
勉強計画は、予定どおり進まないことがあります。
そこで遅れた分を翌日以降へ全部上乗せすると、計画そのものが重くなります。
予定量を処理できない日が続き、さらに未消化が増え、最後には計画を見ること自体が嫌になる。
この状態ならこちらです。
【Case006】計画の遅れを全部取り戻そうとして、遅延を負債化したケース
まとまった時間が取れない日は勉強そのものを中止してしまうなら、こちらを確認してください。
【Case007】3時間できない日にゼロを選び、高出力を開始条件にしたケース
問題を解く前の準備が終わらない
問題演習へ進む前に、
- 全部覚えたい
- 完全に理解したい
- きれいなノートを作りたい
- テキストを完成させたい
となっているなら、準備そのものが開始条件になっている可能性があります。
暗記が終わるまで先へ進めない人はこちらです。
【Case010】全部覚えてから進もうとして反復できなくなったケース
一つの論点を理解できるまで離れられない人はこちらです。
【Case011】理解できない一論点に固執して全体を止めたケース
問題演習へ進む前に完璧な準備を求めているなら、こちらも確認してください。
【Case017】完璧にしてから問題演習へ進もうとしたケース
他人の進捗や情報で方針を変えている
SNS、ブログ、動画、合格者の勉強法を見ること自体は問題ありません。
ただ、新しい情報を見るたびに自分の計画を変更しているなら、情報収集が学習を助ける機能を失っています。
他人の進捗を見るたびに焦って計画を変える人はこちらです。
勉強法を調べ続け、今日何をするか決められなくなっているなら、こちらです。
【Case013】勉強法の情報を集めすぎて学習を決められなくなったケース
独学でよいのか不安になり、講座と教材の比較が止まらないならこちらを確認します。
【Case008】独学が不安で講座と教材を比較し続けたケース
模試や不合格の結果で全部変えたくなる
結果が悪かった後は、何かを変えたくなります。
その反応自体は自然です。
ただし、結果を見た直後に教材・計画・科目配分を全部変えると、どの修正が必要だったのか分からなくなります。
模試の結果で全変更したくなる人はこちらです。
【Case004】模試後に教材・計画・科目配分を全部変えたケース
直前期になって「全部間に合っていない」と感じ、全範囲をやり直したくなるならこちらです。
【Case014】直前期に全範囲をリセットしようとしたケース
申込みや試験当日の準備を後回しにしている
行政書士試験では、勉強以外にも受験を成立させる条件があります。
申込み、受験票、試験会場、移動、持ち物、当日の解答手順。
これらを「あとで考えること」にしていると、学力とは別の場所で受験が崩れます。
勉強を優先し、申込期限を後回しにしているならこちらです。
【Case020】勉強を優先しすぎて申込期限を後回しにしたケース
本試験当日の流れをその場で判断しようとしているならこちらを確認してください。
【Case021】試験当日の判断を事前に減らすシミュレーション
失敗パターンは一つだけ読む
ここまで見ると、いくつも当てはまる人がいると思います。
それでも、最初から全部読まないでください。
読む順番は次のとおりです。
- 今起きている症状に最も近いCaseを一つ選ぶ
- 自分の行動と、Caseの成立条件を照合する
- Caseから示された判断軸へ進む
- 次に変える行動を一件だけ決める
- 実行後にもう一度結果を見る
Caseをたくさん読むこと自体には意味がありません。
自分の現在地を特定し、次の判断を変えるところまで進んで初めて使えます。
失敗パターンを読むときは「成立条件」を見る
記事タイトルだけを見て、
自分もこれだ。
と決めないでください。
例えば「教材を増やした」という行動だけで失敗とは言えません。
今の教材に不足する機能があり、それを補う目的で追加し、既存の学習線も維持できているなら、追加は合理的です。
問題なのは、
- 不安になるたびに増やしている
- 追加目的を説明できない
- 元の教材を使わなくなる
- 変更後の結果を確認していない
といった条件が重なっている場合です。
行動名ではなく、「その行動がどんな条件で崩れを生んでいるか」を照合してください。
失敗を見つけた後は判断軸へ移る
自分の失敗パターンが分かったら、そこで止まらないでください。
次に必要なのは、反省ではありません。
同じ状況がもう一度来たとき、何を基準に判断するかを決めることです。
例えば、
- 教材を増やす条件
- 科目配分を変える条件
- 計画を修正する条件
- 過去問を終了する条件
- 模試の結果から変更する条件
を先に決めます。
失敗を特定する → 判断基準を決める → 一件だけ変更する → 再観測する。
この順番へ進んでください。
すべての失敗パターンを見る
このページでは、現在地を選びやすくするため、代表的なCaseだけを掲載しています。
ほかの失敗ケースも含めて確認したい場合は、カテゴリ一覧を利用してください。
ただし、最初から全記事を読む必要はありません。
今の自分に最も近い失敗を一つ見つけ、次の判断を一つ変える。
まずはそこまでで十分です。