行政書士の独学教材は何が必要?最初にそろえる教材と勉強の始め方

行政書士の独学教材は何が必要?最初にそろえる教材と勉強の始め方

行政書士試験の勉強を始めようと思って教材を探すと、基本テキスト、過去問題集、記述式問題集、六法、模試……と、いろいろ出てきます。

「結局、最初にどこまで買えばいいの?」と迷いますよね。

法律を初めて学び、独学で行政書士試験を目指すなら、私がおすすめする出発点は基本テキストと問題集です。 まず短い範囲を読み、その範囲の問題を解く。分からなかったらテキストに戻る。この往復ができる一組を用意しましょう。

ここで記述式問題集や予想模試、入門書、六法まで一気に買う必要はありません。必要になったときに加えればよいものもあります。

ただし、通信講座で教材と演習問題が用意されているなら話は別です。講座の中身を確かめてから、市販教材を買い足してください。同じ説明をする本が二組あっても、勉強する時間が増えるわけではありません。

今探しているものが決まっている方は、比較記事へ直接どうぞ。

この4つは「全部買うものリスト」ではありません。勉強を始めたばかりなら、まず基本テキストから。すでに教材があるなら、必要なところだけ見てください。

最初にそろえるのは、基本テキストと問題集

基本テキストは、分からない言葉や制度を確認するために使う

基本テキストというと、最初から最後まで読んで覚える本だと思いがちです。でも、私はそれだけの使い方にはしません。

問題を解いていると、「この用語は何だっけ」「似ている制度と何が違うんだろう」と立ち止まることがあります。そのとき、説明がまとまっているページへ戻れる。基本テキストには、そんな役割もあります。

たとえば行政法の一つの項目を読んでから問題を解く。解説を読んでも腑に落ちなければ、その項目へ戻る。必要なら周りの説明も確かめる。最初は、このくらいの行き来で十分です。

選ぶときは、表紙の印象だけでなく、目次から探したい項目を見つけられるか、問題を間違えた後に戻りやすいかも見てほしいと思います。候補と選ぶ理由は基本テキスト6冊の比較記事にまとめています。

問題集は、読んだ内容を使えるか確かめるために使う

テキストを読んで「分かった」と思っても、問題になると手が止まることがあります。これは、読んだ内容を実際に使えるかどうかが、まだ確かめられていないからかもしれません。

だから、基本テキストと一緒に、対応する範囲の問題を解ける教材を用意しておきたいのです。過去問を扱う問題集も候補になります。

問題集を選ぶとき、私は次の3点を見ます。

  1. 受験予定年度に対応する内容か。 古い年度の教材を使う場合は、法改正や試験情報の更新をどう補うかも考える。
  2. 解説を読んで正誤の理由が分かるか。 正解番号だけではなく、ほかの選択肢についても確認できると復習しやすい。
  3. 基本テキストへ戻れるか。 参照ページが書かれていれば便利です。書かれていなくても、同じ用語や見出しから探せるかを試してみる。

同じシリーズの問題集なら選びやすいことはあります。ただし、シリーズが同じというだけで、ページ番号まで対応しているとは限りません。 買う前に目次や解説の見本を見ておくと安心です。

基本テキスト1冊、問題集1冊というのは、あくまで始めるときの目安。テキストが分冊になっていたり、問題演習が複数冊に分かれたりする教材構成でも構いません。大切なのは冊数ではなく、読む・解く・戻るができることです。

入門書・六法・判例集は、必要になってからでもよい

初学者向けの入門書も、条文を調べる六法も、判例を詳しく読む資料も、役に立つ場面はあります。だからといって、最初からすべて必要とは思いません。

基本テキストの説明がどうしても難しいなら、入門書や短い講義で全体像をつかむ。条文の原文を確かめたくなったら、手持ちの教材や利用できる法令情報を調べる。判例についても、基本テキストの説明だけでは足りないと感じた箇所から補う。

こうして必要な役割がはっきりしてから増やしても遅くありません。すでに教材に六法や判例解説が含まれているなら、別に買う前にそちらを使ってみましょう。

通信講座を使うなら、市販教材を買う前に内容を確認する

独学で始めるか、通信講座を使うか。ここは、費用だけでなく、自分がどんな勉強なら続けやすいかで考えたいところです。

文章を読んで理解する方が合う人もいれば、講義で説明してもらう方が頭に入りやすい人もいます。予定を組むのが苦手だったり、質問する相手がほしかったりする人もいるでしょう。講座を選ぶために、いったん独学で失敗する必要はありません。

ただ、講座を申し込んだうえで、市販の基本テキストと問題集まで最初から一式買うのは待ってください。

申し込む前、あるいは教材を追加する前に、講座の案内で「どこまで学べるか」「問題を解けるか」「質問できるか」「いつまで使えるか」「別料金が必要か」を確かめましょう。講座によって、教材の形式もサポートの範囲も違います。

必要な支援が見えているなら、通信講座の比較記事から候補を探せます。そこに掲載された年度や料金は、申し込む前に必ず提供元の最新情報でも確認してください。

記述式問題集と模試は、練習したいことに合わせて加える

「基本テキストと問題集だけで始めていい」と聞くと、記述式や模試の準備が後回しになりすぎないか気になるかもしれません。

もちろん、必要な練習はしていきます。ただ、最初の日に全部買うことと、必要な時期に取り組むことは別です。

教材使う目的追加する前に考えること
記述式問題集知っている内容を、問われた形の答案にする手持ちの過去問や講座教材で、実際に答案を書く練習ができるか
模試・予想問題集本番形式で解答順や時間配分を試す解く日だけでなく、採点して復習する時間も取れるか

記述式の問題をまだ自力で書いたことがないなら、手持ちの一問を使って書いてみる。解き方の説明や練習問題が足りないと感じたとき、専用の問題集が候補になります。

模試も同じです。すでに解いた模試が復習できていないなら、次の一冊を買うより、その間違いを確認する方が先でしょう。会場の雰囲気や外部の成績資料が必要なら、予備校などが実施する公開模試も別の選択肢です。サービス内容は実施元によって異なります。

すべての科目を完璧にしてからでなければ記述式や模試を始められない、というわけではありません。今できる練習と、受験までに使える時間を見て決めましょう。

教材がそろったら、短い範囲から勉強を始める

教材を買って、机の上に並べて、さて何からやろう。ここでまた止まるのは、もったいないですよね。

最初から細かな年間計画を作り切らなくても、今日の一回目は始められます。

一つの項目を読み、その範囲の問題を解く

まずは、基本テキストの目次や手元の講座のカリキュラムから、最初の学習項目を一つ選びます。短い範囲を読んだら、対応する問題を解いてみてください。

正解することだけが目的ではありません。「読むと分かるのに、問題になると迷うところ」を見つけるためでもあります。正解した問題も、どうしてその答えになるのか言葉にできるか確かめます。

分からないところへ戻り、日を空けて解き直す

間違えたら解説を読み、基本テキストの関連する場所へ戻る。ここで終わらせず、日を空けてもう一度解いてみましょう。

メモをするなら、たとえば「問題番号/戻ったページ/間違えた理由」を一行だけ。きれいなノートを作ることが先にならないようにします。

五肢択一の選択肢ごとに根拠を確かめたい人には、間違えた問題の復習方法も役立ちます。

仕事が忙しい日は、復習する範囲を小さくする

働きながら勉強していると、予定どおりに時間が取れない日もあります。そんな日は、新しい単元を無理に進める代わりに、前に間違えた一問だけ解いて、説明を読み返す。それでも一回の勉強になります。

毎日必ず何ページ、何時間と決めるより、週の予定の中に「新しいところを進める時間」と「間違えたところへ戻る時間」の両方を残しておきたいところです。

私も初回の行政書士試験は110点で不合格でした。その後は、教材を増やすやり方だけでなく、計画や復習を見直しました。だから、教材選びを終えたら、使ってみて、うまくいかなかった部分を直すことを大切にしています。

すでに教材があるなら、買い足す前に一つ試してみる

ここまで「これからそろえる人」に向けて書いてきましたが、もう本や講座の教材を持っている人もいると思います。

新しい教材が気になるときほど、一度、今の教材で困っていることを小さく確かめてみてください。

今困っていることまず試すこと追加を考えるのはこんなとき
同じ問題を繰り返し間違える解説だけで終わらず、日を空けて解き直す今の説明では疑問が解消しない
文章の説明が分かりにくい同じ論点を図解や短い講義で見てみる別の説明や質問できる環境が継続的に必要
記述式で書けない手持ちの問題を一問、解答を見ずに書く答案の作り方や練習問題が足りない
時間配分がつかめない手持ちの未見問題で時間を計って解く本番形式で練習する機会が不足している

買い足さないという判断も、十分に立派な教材選びです。いま持っているもので勉強が前へ進むなら、それを使いましょう。

逆に、使ってみて本当に足りないものが分かったなら、追加購入には理由があります。「なんとなく不安だから」ではなく、「この練習ができないから」と言える一冊を選びたいですね。

教材選びで迷ったときの補足

「そもそもテキストを買わずに勉強できる?」 という疑問については、テキストが必要な人・追加しなくてよい人で詳しく書いています。講座教材を持っている人にも参考になるはずです。

「紙と電子、どちらにする?」 については、先に使い方を想像してみてください。机で書き込みたいのか、移動中に検索して読みたいのか、問題と説明を行き来しやすいのはどちらか。媒体そのものの優劣ではなく、毎日の使い方で決めるのがよいと思います。詳しく迷うなら、紙と電子教材の違いを学習工程から考えるも参考にしてください。

「費用をできるだけ抑えたい」 なら、最初から一式を買わないこと。まず受験予定年度に合う基本教材と、問題演習の手段を確保する。講座に含まれるものがあれば重複を避ける。合計費用は、実際に選ぶ商品やサービスが決まってから計算しましょう。

まとめ|最初の教材を決めて、問題演習を始める

法律ゼロから独学を始めるなら、基本テキストと問題集を中心にそろえる。これが私のおすすめです。通信講座を使うなら、まず付属教材でどこまでできるかを確かめる。記述式問題集と模試は、必要な練習に合わせて加えましょう。

まだ何も買っていないなら、最初の一冊を決めるところから。行政書士の基本テキストを比較するへ進んでみてください。

すでに教材があるなら、新しいものを探すのは少しお休み。今日は短い範囲を読んで、一問解く。分からなかったら戻る。 まずそこから始めましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です