行政書士がスーツの襟などに着けているバッジは、正式には「行政書士徽章」と呼ばれます。
単なる記念品や資格取得のアクセサリーではありません。
行政書士職務基本規則では、行政書士は職務を行うとき、行政書士徽章を常に着用しなければならないと定められています。
また、行政書士証票についても、職務を行うときは常に携帯する必要があります。
バッジと証票は同じものではありません。職務上は両方を分けて管理します。
行政書士バッジの正式名称は「行政書士徽章」
一般には「行政書士バッジ」と呼ばれますが、規則上は行政書士徽章です。
日本行政書士会連合会によると、行政書士徽章はコスモスの花弁の中に「行」の文字を配したデザインです。
コスモスには「調和と真心」という意味が込められています。
行政書士が国民と行政をつなぐ法律専門職として、公正・誠実に職務を行うという職責を象徴するものとして位置づけられています。
行政書士バッジは職務を行うときに着用する
行政書士徽章について最も重要なのは、「持っているか」ではなく「職務でどう扱うか」です。
行政書士職務基本規則では、行政書士は職務を行うとき、徽章を常に着用しなければならないと定めています。
つまり、
- 行政書士として依頼者へ対応する
- 行政書士業務として官公署などへ出向く
- その他、行政書士として職務を行う
といった場面では、徽章の着用を前提に考えます。
「普段から必ず着け続けなければならない」という意味ではなく、規則が着用を求めているのは行政書士として職務を行うときです。
行政書士バッジと行政書士証票は別
行政書士になった後に管理するものとして、徽章と混同しやすいのが「行政書士証票」です。
役割は分けて考えてください。
| もの | 職務時の扱い |
|---|---|
| 行政書士徽章 | 職務を行うときに着用する |
| 行政書士証票 | 職務を行うときに携帯する |
「バッジを着けているから証票はいらない」という関係ではありません。
逆に、証票を持っているから徽章を着けなくてよいわけでもありません。
徽章は着用、証票は携帯。
この二つを分けて覚えると分かりやすくなります。
行政書士バッジを他人へ貸したり譲ったりしてはいけない
行政書士徽章は、資格者を示すものです。
そのため、行政書士職務基本規則では、徽章を他人へ譲渡または貸与することを禁止しています。
行政書士でなくなった後についても同様です。
行政書士証票についても、他人への譲渡・貸与は禁止されています。
徽章や証票は「資格を持っている人なら自由に使えるグッズ」ではなく、登録された行政書士本人が管理するものです。
行政書士証票を紛失・毀損した場合は再交付手続がある
行政書士証票を紛失したり、使えない状態に毀損したりした場合には、再交付の手続があります。
日本行政書士会連合会は、行政書士証票再交付申請書を用意しています。
2026年時点の証票再交付手数料は2,000円です。
徽章についても、紛失・毀損したまま放置せず、所属する都道府県行政書士会へ手続を確認してください。
登録後は、徽章・証票を「なくさないよう保管する」だけではなく、紛失時に誰へ届け出るかまで確認しておくと安全です。
登録証・証票・徽章を混同しない
行政書士登録後には、名称の似たものが複数出てきます。
- 行政書士登録証
- 行政書士証票
- 行政書士徽章
すべて同じ役割ではありません。
特に実際の職務で重要なのが、徽章の着用と証票の携帯です。
登録後は、交付されたものをまとめて保管するだけではなく、それぞれの用途を確認してください。
特定行政書士には専用の徽章もある
通常の行政書士徽章とは別に、特定行政書士の付記を受けた行政書士を対象とする特定行政書士徽章もあります。
特定行政書士は、行政書士が作成することができる官公署提出書類に係る許認可等について、一定の行政不服申立て業務を扱える行政書士です。
ただし、特定行政書士徽章があるから特定行政書士になるのではありません。
まず法定研修を修了して特定行政書士となり、その制度上の資格と徽章を分けて考えます。
制度自体については、特定行政書士の業務範囲と法定研修で確認してください。
バッジを持つ前に行政書士登録が必要
行政書士試験に合格しただけの段階と、行政書士として登録した後は分けてください。
試験合格は行政書士となる資格を得るルートの一つです。
実際に行政書士として活動するには、行政書士名簿への登録と行政書士会への入会が必要になります。
合格後に登録するか、就職へ使うか、開業するか迷っている場合は、行政書士試験合格後の進路から確認してください。
まとめ|行政書士バッジは資格の飾りではなく職務上の徽章
行政書士バッジの正式名称は、行政書士徽章です。
- 行政書士徽章はコスモスと「行」を使ったデザイン
- 行政書士は職務を行うとき徽章を着用する
- 同時に行政書士証票も携帯する
- 徽章・証票を他人へ貸したり譲ったりしない
- 紛失・毀損した場合は必要な手続を確認する
徽章を「行政書士になった記念品」としてだけ見るのではなく、登録後の職務規律の一部として扱ってください。
登録・事務所・開業まで含めて確認する場合は、行政書士の開業総合案内へ戻ってください。