行政書士試験の過去問は何回転?|回数ではなく終了条件で判断する

行政書士試験の過去問は何回転?|回数ではなく終了条件で判断する

行政書士試験の過去問は、何回転すればいいのか。

3回、5回、10回。

いろいろな数字を見かけます。

しかし、このブログでは、全受験生に共通する回転数は決めません。

代わりに、一問ごとの終了条件を決めます。

見るのは次の4つです。

  1. 正解できるか
  2. なぜその答えになるか説明できるか
  3. 間違えた原因を特定できるか
  4. 時間を空けても同じ判断を再現できるか

この4つが安定していれば、その問題は反復対象から一度外して構いません。

逆に、5回解いていても根拠を説明できず、同じ条件を読み落としているなら継続です。

回転数ではなく、問題の状態で終わりを決める。

これがこの記事の結論です。

そもそも、なぜ同じ過去問を繰り返すのか分からない場合は、先に行政書士試験で過去問を繰り返す理由|正解を覚える反復との違いを確認してください。

過去問の回転数に、全員共通の正解はない

過去問の必要回数は、人によって違います。

それだけではありません。

同じ人でも、問題によって違います。

一度解いただけで、

  • 知識を思い出せる
  • 条件を正しく読める
  • 根拠を説明できる

問題もあります。

一方で、何度解いても、

  • 同じ要件を忘れる
  • 原則と例外を逆にする
  • 似た制度を混同する
  • 問題文の条件を読み落とす

問題もあります。

それなのに、全問題を「5回ずつ」と固定すると、必要のない問題まで繰り返し、必要な問題への反復が薄くなります。

だから、回数をそろえません。

問題ごとに、続けるか、保留するか、終了するかを決めます。

一問を4つの項目で判定する

過去問を解いたら、正解・不正解だけで終わらせません。

次の4項目で見ます。

1.正解できたか

まずは単純な正誤です。

間違えた問題は、原則として反復対象に残します。

ただし、正解したから終了とはしません。

正解番号を覚えていただけかもしれないからです。

2.判断根拠を説明できるか

次に、なぜその答えになるのか説明します。

長く説明する必要はありません。

例えば、

この要件がないから誤り。

この場合は例外に当たる。

主体が違う。

くらいで構いません。

正解していても、この説明ができないなら継続です。

五肢択一で各選択肢の根拠をどう確認するかは、行政書士試験の五肢択一問題の解き方|選択肢ごとに根拠を確認する復習法で詳しく扱います。

3.間違えた原因を特定できるか

不正解だったら、「分からなかった」で終わらせないでください。

原因を分けます。

  • 知識を知らなかった
  • 知っていたが思い出せなかった
  • 問題文の条件を読み落とした
  • 似た制度を混同した
  • 原則と例外を逆にした

原因が違えば、次に直すことも違います。

この原因が分からないまま回転数だけ増やしても、同じ間違いを繰り返します。

4.時間を空けても再現できるか

解説を読んだ直後に正解できるのは当然です。

終了を判断するなら、時間を空けて確認してください。

そのときにも、

  • 答えを選べる
  • 条件を拾える
  • 根拠を説明できる

なら、反復対象から一度外して構いません。

直後の正解ではなく、時間を空けた再現性を終了条件に入れます。

問題を「継続・保留・終了」の3つに分ける

過去問を解いたら、すべてを次の周回へ持ち越しません。

3つに分けます。

継続する問題

次のどれかが残っている問題は、反復を続けます。

  • 正解できない
  • 根拠を説明できない
  • 同じ条件を繰り返し読み落とす
  • 似た制度を混同する
  • 時間を空けると再現できない

ただし、毎回問題全体を最初から深く復習する必要はありません。

前回の誤答原因だけを重点的に確認してください。

一度保留する問題

分からない問題を全部、理解できるまで抱え込む必要はありません。

次の状態なら、一度保留してください。

  • 一問の復習で長時間止まっている
  • 解説と基本テキストを読んでも理解できない
  • 現在の学習段階では優先度が低い細かな論点
  • 後の単元を学んだ方が理解しやすい内容

保留は「捨てる」という意味ではありません。

再確認する条件を残します。

民法総則を一周した後に戻る。

次の周回で再確認する。

という形です。

一論点で全体を止めてしまう場合は、行政書士試験で「理解できない」と止まる人へも確認してください。

反復対象から一度外す問題

次の状態なら、その問題は一度終了です。

  • 正解できる
  • 判断根拠を説明できる
  • 誤りの選択肢も修正できる
  • 時間を空けても再現できる

ここまで来たら、毎周同じ深さで復習する必要はありません。

いったん反復対象から外してください。

ただし、永久に見ないという意味ではありません。

後の総復習や模試の結果で同じ論点を落としたら、再び反復対象へ戻します。

周回記録は「何回目」より状態変化を残す

過去問の記録も、

「3周目終了」

だけでは足りません。

最低限、次を残してください。

  • 日付
  • 正誤
  • 誤答原因
  • 戻った教材の場所
  • 次回確認すること

例えば、

9/7 × 原則と例外を逆にした。次回は例外条件だけ確認。

程度で十分です。

長い復習ノートは作らなくて構いません。

記録の目的は勉強した証拠を残すことではなく、次の反復で何を確認するか決めることです。

記録が肥大化して問題演習そのものが止まっている場合は、Case018|ノート作りが目的になって問題演習へ進めないケースへ進んでください。

同じ問題集を続けるのは、判断が変化している間

「同じ問題集をいつまで続ければいいのか」も、回転数では決めません。

次の変化があるなら、その問題集を続けてください。

  • 以前は知らなかった知識を思い出せるようになっている
  • 以前は説明できなかった根拠を説明できる
  • 誤答原因が具体的になっている
  • 同じ読み違いが減っている
  • 反復対象から外せる問題が増えている

つまり、同じ教材でも判断工程が改善しているなら続ける価値があります。

反対に、

  • 正解番号を思い出すだけ
  • 根拠は説明できない
  • 誤答原因を確認していない
  • ただページを一周している

なら、回転数だけ増えています。

新しい教材へ移る前に、まず反復方法を変えてください。

別教材・模試へ進む条件

同じ過去問を永遠に続ける必要もありません。

次の状態になったら、別教材や模試へ進んで構いません。

  • 基本論点について、根拠つきで判断できる問題が増えた
  • 時間を空けても再現できる
  • 苦手分野が具体的に見えている
  • 初見形式や時間制約を確認する必要が出てきた
  • 次の教材で何を測るか説明できる

最後が重要です。

「今の問題集に飽きた」

「新しい問題が不安」

だけで追加しないでください。

例えば、

初見問題でも同じ判断工程を再現できるか確認するために模試へ進む。

という目的があるなら進みます。

新しい教材は、不安を埋めるためではなく、今の教材では観測できないものを測るために追加してください。

新しい教材を追加したくなったときに、「今の教材では足りない気がする」という不安だけで選んでいる場合は、教材を増やす前に、教材選びで失敗する構造も確認してください。

苦手問題を全部できるまで抱えない

過去問を繰り返していると、どうしても理解しにくい問題が残ります。

そこで、

「この問題が完璧になるまで次へ進めない」

と考えないでください。

一問に固執して全体の反復を止める方が問題です。

難しい問題には保留という状態を作ります。

そして、

  • 次の周回
  • 関連単元を学習した後
  • 直前期の弱点確認

など、再確認の条件を決めて先へ進みます。

分からない問題を放置するのではなく、今は処理しないと決めて管理します。

全部覚えたかどうかを終了条件にしない

過去問を何回転しても、不安が残ることがあります。

「全部覚えているか」

を確認し始めると、終了できません。

忘れる知識はあります。

だから、終了条件は記憶の完成ではなく、判断の再現です。

必要な場面で知識を取り出し、条件を読み、根拠つきで判断できる。

ここまで来た問題は外してください。

全部覚えようとして反復を終えられない場合は、行政書士試験で「全部覚えられない」と苦しくなる人へ|暗記崩壊の構造も確認してください。

過去問の回転数についてよくある質問

行政書士試験の過去問は最低3回転必要ですか?

このブログでは、最低3回などの固定回数は設定しません。

一度でも時間を空けて根拠つきで判断できる問題は外して構いません。

逆に、何回解いても同じ判断ミスが残る問題は続けてください。

正答率100%になるまで続けるべきですか?

問題集全体の正答率100%を終了条件にはしません。

難論点へ固執して全体を止める必要はないからです。

継続・保留・終了へ分けてください。

答えを覚えている問題も回数に入れますか?

回数を数えること自体を重視しません。

答えを覚えているなら、正解番号ではなく根拠説明や誤りの選択肢の修正へ確認対象を変えてください。

苦手問題だけを何度も解けばいいですか?

苦手問題を重点化するのは構いません。

ただし、一問への固執で全体の反復を止めないでください。

理解に時間がかかる問題は保留して先へ進みます。

いつ模試や新しい問題集へ進めばいいですか?

基本論点を根拠つきで判断できる問題が増え、時間を空けても再現できるようになったら進んで構いません。

そのときは、新しい教材で何を確認するのかを先に決めてください。

まとめ|回数ではなく、問題の状態で終わりを決める

行政書士試験の過去問に、全員共通の正しい回転数はありません。

見るのは回数ではなく、次の4項目です。

  1. 正解できるか
  2. 判断根拠を説明できるか
  3. 誤答原因を特定できるか
  4. 時間を空けても再現できるか

そして問題を、

  • 継続:まだ判断を再現できない
  • 保留:今ここで固執すると全体が止まる
  • 終了:時間を空けても根拠つきで判断できる

に分けます。

3回転したから終了ではありません。

10回転していないから不足でもありません。

次に解いたときも、同じ判断を再現できるなら、その問題は一度終えてください。

再現できないなら、回数に関係なく続けてください。

これが、このブログで使う過去問の終了条件です。

次は、五肢択一の各選択肢をどう復習するかまで具体化しましょう。

問題演習が止まる原因は、暗記や理解だけとは限りません。教材、時間、優先順位を含めて現在の判断を見直す場合は、行政書士試験の勉強で迷わない判断軸へ戻ってください。

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