行政書士試験の勉強では、何度読んでも理解できない論点が出てきます。
解説を読む。
テキストへ戻る。
それでも分からない。
すると、
ここを理解できないまま先へ進んではいけない。
と思って、その一論点に残り続けることがあります。
ここで方針を決めます。
一つの論点が理解できなくても、全体の問題演習を止めないでください。
必要な範囲を確認しても理解できないなら、一度保留して先へ進みます。
後の単元を学んだことで理解できることもあります。
何度か問題に触れたことで、最初は見えなかった論点の位置づけが分かることもあります。
理解してから進むのではなく、進みながら理解を深くする。
行政書士試験では、この進み方を基本にします。
「分からないまま進んではいけない」は捨てる
分からない論点を放置するのは不安です。
だから、理解できるまで調べたくなります。
しかし、一論点について、
- テキストを何度も読む
- 解説を何度も読む
- 別の参考書を探す
- ネットで解説を探す
- 関連論点まで広げて調べる
と続けると、一問の復習だけで問題演習が止まります。
ここで起きているのは「理解不足」だけではありません。
理解完了を、次へ進む条件にしていることが問題です。
分からない論点があることと、学習全体を止めることは別です。
理解不能から勉強が止まる5段階
1.過去問で分からない選択肢に出会う
始まりは普通の誤答です。
選択肢の意味が分からない。
解説を読んでも、なぜそうなるのか納得できない。
ここまでは問題ありません。
2.基本テキストへ戻る
次に、基本テキストの該当箇所へ戻ります。
これも必要な復習です。
問題になるのは、ここで理解できなかった後です。
3.理解できるまで範囲を広げる
該当箇所を読んでも分からない。
すると、その前後を読みます。
さらに関連する制度を調べます。
別の解説も探します。
一つの選択肢から、調べる範囲が広がっていきます。
4.次の問題へ進めなくなる
まだ完全に理解できていないため、次の問題へ進むことに抵抗が出ます。
ここも分からないのに、先へ進んでも意味がない。
こうして、問題演習全体が止まります。
5.一論点を守るために全体の反復を失う
一つの論点へ時間を使っている間、ほかの問題には触れていません。
すでに学んだ知識の再確認も減ります。
結果として、
一つを完璧に理解しようとして、全体の反復を弱くしています。
これが「理解できない」で勉強が止まる構造です。
分からない論点は、まず範囲を限定して確認する
もちろん、分からない問題を全部飛ばすわけではありません。
最初は確認します。
このブログでは、次の順番で処理してください。
- 何が分からないのか一文で特定する
- 問題の解説を確認する
- 基本テキストの該当箇所だけ確認する
- もう一度選択肢を判断する
- それでも理解できず全体が止まり始めたら保留する
ポイントは、最初から関連論点全部へ広げないことです。
確認するのは、まず問題に直接関係する範囲だけです。
「何が分からないか」を小さくする
「民法が分からない」
「行政法が理解できない」
では大きすぎます。
一問の中でも、分からない場所を小さくしてください。
例えば、
- この主体がなぜ処分できるのか分からない
- この場合だけ例外になる理由が分からない
- A制度とB制度の違いが分からない
- この判例の結論と理由のつながりが分からない
という形です。
ここまで小さくすると、基本テキストへ戻る範囲も限定できます。
「何となく分からない」のまま調べ始めると、復習範囲が広がります。
解説と基本テキストを確認しても分からなければ、一度保留する
ここは言い切ります。
問題の解説と基本テキストの該当箇所を確認しても理解できず、その一問で全体の演習が止まり始めたら、一度保留してください。
保留は、捨てることではありません。
「今は処理しない」と決めることです。
例えば、
次の過去問周回で再確認する。
関連する単元を学習した後に戻る。
直前期の弱点確認で戻る。
と再確認条件を残します。
問題をどう継続・保留・終了へ分けるかは、行政書士試験の過去問は何回転?|回数ではなく終了条件で判断するで整理しています。
後の単元を学ぶと、分からなかった論点が分かることがある
行政書士試験の知識は、完全に独立しているわけではありません。
最初に読んだときには理解できなかったことが、関連する制度や別の論点を学んだ後に分かることがあります。
だから、最初の一回で全部理解し切る必要はありません。
一度保留する。
先へ進む。
別の問題を解く。
その後で戻る。
この方が理解できることもあります。
「今理解できない」を「最後まで理解できない」に変換しないでください。
理解できない問題でも、正解だけ暗記しない
保留するからといって、正解番号だけ覚えて終わりにもできません。
最低限、
- どの部分が分からなかったか
- どこまで確認したか
- いつ再確認するか
を残します。
例えば、
例外条件が理解できず保留。次周で再確認。
程度で十分です。
長いノートは不要です。
次に戻れる情報だけ残してください。
五肢択一では、一つの肢に固執しない
特に五肢択一の復習では、一つの細かい選択肢へ固執しやすくなります。
一肢だけ根拠が分からない。
そこで調べ続ける。
すると、一問の復習に時間がかかりすぎます。
五肢択一は、
- 正誤を判断する
- 根拠を一言で説明する
- 誤りならどこを直すか確認する
- 必要な肢だけテキストへ戻る
- 難しすぎる肢は保留する
という順番で処理します。
具体的な復習手順は、行政書士試験の五肢択一問題の解き方|選択肢ごとに根拠を確認する復習法へ進んでください。
理解できない論点のために新しい教材を増やさない
一つの解説で分からないと、別の参考書を探したくなります。
別の教材で理解できることもあります。
ただし、一論点ごとに教材を追加する勉強にはしないでください。
基本は、
- 現在の問題集の解説
- 現在の基本テキスト
までです。
それで理解できず、学習全体が止まり始めたなら、教材追加より保留を優先します。
一論点を理解するために、学習システム全体を複雑にしないでください。
基礎論点まで全部保留してはいけない
一方で、「分からなければ全部飛ばせばいい」という意味でもありません。
繰り返し出てくる基礎論点が分からず、その後の問題まで連続して間違える場合は戻る必要があります。
例えば、
- 同じ基礎知識が複数問題で必要になる
- 一つの理解不足が周辺問題の誤答につながっている
- 毎周同じ理由で間違える
なら、そこは重点的に確認します。
ただし、それでも「全部分かるまで先へ進まない」には戻りません。
必要な基礎を補修して、もう一度問題へ戻る。
ここまでです。
一論点に固執しているサイン
次の状態が続いているなら、理解不足より先に進み方を修正してください。
- 一問の復習で長時間止まることが多い
- 問題集よりテキストを読んでいる時間の方が長くなっている
- 一つの論点から関連項目を際限なく調べている
- 別の教材やネット検索を何度も追加している
- 分からない問題が一つあると、その日の演習が止まる
- 「全部理解できるまで次へ進まない」と考えている
複数当てはまるなら、保留を使ってください。
具体的な失敗ケースは、Case011|一論点に固執して全体を止めるケースで確認できます。
「理解できない」と止まったときの復旧手順
問題演習が止まったら、次の順番へ戻してください。
- 何が分からないか一文にする
- 問題の解説を確認する
- 基本テキストの該当箇所だけ確認する
- もう一度問題を判断する
- それでも分からず全体が止まるなら保留する
- 再確認条件を一行残す
- 次の問題へ進む
これが標準ルートです。
理解できるまで留まり続ける工程は入れません。
理解できないときによくある質問
分からない問題を飛ばしても大丈夫ですか?
解説と基本テキストの該当箇所を確認しても理解できず、一問で全体が止まるなら一度保留してください。
ただし、再確認条件は残します。
理解できないまま進むと、後で困りませんか?
だから保留として管理します。
捨てるのではなく、関連単元の学習後や次の周回で戻ります。
別の参考書を読んだ方がいいですか?
一論点が分からないたびに教材を増やさないでください。
まず現在の問題集の解説と基本テキストを確認し、それで全体が止まるなら保留します。
何度も同じ論点を間違える場合は?
複数問題へ影響する基礎論点なら、重点的に補修してください。
ただし、理解完成まで全体を止めるのではなく、必要な範囲を確認したら問題演習へ戻ります。
保留した問題はいつ戻ればいいですか?
保留するときに決めてください。
「次の周回」「関連単元を学んだ後」など、再確認条件を一行残します。
問題を継続・保留・終了へ分ける詳しい基準は、過去問の回転数と終了条件で確認してください。
まとめ|分からない一問より、全体の反復を止めない
行政書士試験では、すぐに理解できない論点が出てきます。
そのたびに、理解できるまで止まり続けないでください。
やることは決まっています。
- 何が分からないか特定する
- 解説を確認する
- 基本テキストの該当箇所だけ戻る
- もう一度問題を判断する
- それでも全体が止まるなら保留する
- 戻る条件を残して次へ進む
理解できない論点を捨てるのではありません。
理解できない一論点のために、全体の問題演習を捨てないということです。
進みながら理解してください。
具体的な保留方法は、五肢択一の復習手順と過去問の継続・保留・終了条件へ戻って実装してください。
問題演習が止まる原因は、暗記や理解だけとは限りません。教材、時間、優先順位を含めて現在の判断を見直す場合は、行政書士試験の勉強で迷わない判断軸へ戻ってください。