行政書士の直前予想模試は必要?|買う目的と増やしすぎない条件

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行政書士試験の直前期になると、書店やインターネットで予想模試を見かける機会が増える。

本試験で出そうな問題を解いておいた方がいいのか。

複数の予想模試を買った方が安心なのか。

過去問だけでは足りないのか。

公開模試を受けたうえで、市販の予想模試まで必要なのか。

結論から言う。

行政書士の直前予想模試は、すべての受験生に必要な教材ではない。

過去問と基本テキストによる基礎学習がある程度進み、本試験形式で時間配分や解答手順を確認したい人には役立つ。

一方、過去問の復習が終わっていない人や、すでに解きっぱなしの模試を抱えている人は、新しい予想模試を追加しない方がいい。

予想模試を買う目的は、本試験の問題を当てることではない。

初めて見る問題を含む試験形式の中で、これまで作ってきた知識と解答手順が機能するかを確認することだ。

行政書士の直前予想模試は必須ではない

予想模試を解かなければ行政書士試験に合格できないわけではない。

基本テキストと過去問を中心に学習し、過去問を時間内に解くことで、知識の確認や時間配分の練習はできる。

予想模試にしかない役割は、過去問で見慣れた問題とは異なる条件で、自分の判断が機能するかを確かめることだ。

過去問は、繰り返すほど問題文や正解肢を覚える。

知識が定着した結果として正解しているのか。

問題そのものを覚えているから正解できるのか。

反復が進むほど、この区別が難しくなる。

そこで、初めて見る問題を本試験形式で解くことで、知識を別の聞かれ方でも使えるかを確認する。

ただし、これは基礎学習を終えた後に行う検証だ。

予想模試を解くことが、基本テキストや過去問の代わりになるわけではない。

直前予想模試を買う意味がある人

予想模試が役立つのは、目的が具体的に決まっている人だ。

「直前期になったから」という理由だけでは、購入する根拠として足りない。

初めて見る問題で知識を使えるか確認したい人

過去問を繰り返して正解できるようになっても、初見問題で同じように判断できるとは限らない。

問い方が変わる。

選択肢の言い回しが変わる。

複数の知識を組み合わせて判断する必要がある。

このような状況でも、条文や制度の原則へ戻って考えられるか。

予想模試は、その再現性を確認するために使える。

ただし、初めて見る問題をたくさん集めることが目的ではない。

新しい聞かれ方に出会ったとき、自分がどこを根拠に判断したかを確認することが目的だ。

本試験の時間配分を繰り返し検証したい人

公開模試を受けて時間配分の問題が見つかった場合、市販の予想模試を使って修正した手順を試せる。

一問に使う時間。

保留する基準。

問題を解く順番。

記述式へ残す時間。

見直しの方法。

これらを変更した後、別の問題でも同じ手順が機能するかを確認する。

予想模試を複数回分使う意味は、点数を比べることではない。

前回の失敗から修正した行動を、次の回で検証することにある。

本試験形式を最後まで解く体力を確認したい人

普段の学習では、行政法だけ、民法だけと科目を分けて問題を解くことが多い。

しかし、本試験では複数の科目を続けて処理する。

序盤は集中できても、後半になると問題文を読み飛ばす。

迷った問題が頭に残り、次の問題へ集中できない。

疲れると解答手順を守れなくなる。

予想模試を本試験と同じ条件で解けば、知識だけでなく、集中力や判断の変化を確認できる。

新しく追加する教材を予想模試だけに限定できる人

直前期には、法改正、時事、予想論点、模試、まとめ教材など、さまざまな情報が目に入る。

すべてを追加すれば、これまで使ってきた基本テキストや過去問へ戻る時間がなくなる。

予想模試を買うなら、何を増やし、何を増やさないかを決める必要がある。

「予想模試を一つ使う代わりに、ほかの新規教材は追加しない」

このように投入上限を決められる人なら、既存学習を壊さずに使える。

直前予想模試を買わない方がいい人

直前期の不安が強いほど、新しい教材を追加したくなる。

しかし、残り時間が少ない時期ほど、教材追加の影響は大きい。

過去問の基本論点を復習できていない人

過去問で繰り返し問われている基本論点を整理できていないなら、先にそこへ戻った方がいい。

予想模試には、初めて見る問題や細かい知識も含まれる。

基礎が不安定な状態で解くと、間違えた知識をすべて重要だと感じてしまう。

その結果、細かい予想論点の復習に時間を使い、得点源にすべき基本論点の反復が止まる。

新しい問題へ進む前に、過去問で落としている基本問題を確認する。

こちらの方が優先度は高い。

すでに未復習の模試が残っている人

公開模試や別の予想模試を解いたまま、復習していないなら、新しい一冊を買う必要はない。

模試は解いた時点では、問題を発見しただけだ。

失点原因を分ける。

基本テキストへ戻る。

解答手順を修正する。

再び同じ種類の問題で確認する。

ここまで進めて、初めて一回分が完了する。

未復習の模試がある状態で次を増やすと、未処理の問題だけが積み上がる。

予想問題を覚えれば合格できると考えている人

予想模試は、実際の出題内容を保証する教材ではない。

予想された論点が本試験に出る可能性はある。

出ない可能性もある。

予想問題の答えを覚えることへ集中すると、出題が少し変わっただけで判断できなくなる。

使うべきなのは予想の的中可能性ではない。

初見問題に対して、基本知識から判断する練習ができる点だ。

模試の結果で学習方針を全部変えてしまう人

予想模試の点数が悪いと、不安になる。

だが、一回の結果だけで、教材、計画、科目配分をすべて変えてはいけない。

問題が難しかったのか。

基本知識が抜けていたのか。

時間配分が崩れたのか。

選択肢を読み違えたのか。

原因を分ける必要がある。

模試の点数は、今の学習全体を否定する材料ではない。

修正する箇所を限定するための材料だ。

公開模試と市販の直前予想模試はどう違うのか

公開模試と市販の予想模試は、どちらも本試験形式の問題を解くために使える。

ただし、主な役割は異なる。

公開模試では、決められた実施日時、会場環境、成績資料、ほかの受験者との比較など、外部条件を含めた情報を得やすい。

市販の予想模試は、自分の予定に合わせて実施でき、複数回分を使って解答手順を反復しやすい。

会場で緊張したときの判断を確認したいなら、公開模試の方が適している。

前回の失敗から修正した時間配分を、自宅でもう一度試したいなら、市販の予想模試が使いやすい。

両方を使う必要はない。

何を観測したいかによって、一方だけでも目的は達成できる。

行政書士の直前予想模試を選ぶ5つの基準

予想模試を買うと決めたら、問題数や評判だけではなく、使い切れるかを確認する。

1.受験年度に対応しているか

予想模試は、受験する年度に対応したものを選ぶ。

法改正や試験制度に関係する情報が含まれる可能性があるため、古い年度の教材を使う場合は注意が必要だ。

自分で変更点を確認できないなら、価格だけを理由に過年度版を選ばない方が管理しやすい。

2.本試験形式で時間配分を確認できるか

自分が確認したいのが時間配分なら、本試験を想定した一回分の形式になっているかを見る。

科目別の短い問題集では、知識の確認はできても、試験全体の時間配分は検証できない。

目的と教材の形式を合わせる必要がある。

3.解説から失点原因を確認できるか

正解番号だけでなく、各選択肢をなぜ正しい、または誤りと判断するのかが分かる解説が必要だ。

さらに、基本的な問題なのか、発展的な問題なのかを区別できると復習の優先順位を決めやすい。

解説が詳しいほど良いわけではない。

自分が間違えた原因を特定し、基本テキストへ戻れる解説かを見る。

4.収録回数を復習まで完了できるか

多くの模試が収録されていると、得をしたように感じる。

しかし、解くだけでなく、採点、原因分析、復習、修正確認まで必要だ。

収録回数が多くても、試験日までに処理できなければ未完了の教材になる。

買うべきなのは、最も多く収録された教材ではない。

残された時間で復習まで終えられる教材だ。

5.難易度に振り回されない構成か

難しい問題が多い模試を解くと、勉強したつもりになりやすい。

一方で、点数が低くなり、これまでの学習が足りなかったように感じる危険もある。

本試験より難しいと評判だから価値がある、という単純な判断はできない。

重要なのは、基本問題を確実に取る手順と、難しい問題を保留する判断を練習できるかだ。

直前予想模試を増やしすぎないための上限設定

予想模試の購入上限は、冊数ではなく、処理できる学習工程から決める。

一回分を使うには、少なくとも次の工程がある。

  1. 本試験と同じ条件で解く
  2. 採点する
  3. 失点原因を分類する
  4. 基本テキストや過去問へ戻る
  5. 解答手順を修正する
  6. 次の演習で修正結果を確認する

この工程を終えられる回数が、使える予想模試の上限だ。

新しい模試を購入する前に、すでに持っている教材を確認する。

未実施の模試がある。

解いたが復習していない模試がある。

修正点を次の演習で確認していない。

このどれかに当てはまるなら、追加購入を止める。

教材を増やす基準ではなく、未完了を増やさない基準を持つことだ。

直前予想模試の効果的な使い方

予想模試は、ただ時間を計って解くだけでは不十分だ。

受験前、受験中、受験後に確認する項目を決めておく。

解く前に観測項目を決める

今回の模試で何を確認するかを明確にする。

たとえば、次のような項目だ。

  • 一問に固執せず保留できるか
  • 記述式へ必要な時間を残せるか
  • 問題を解く順番が機能するか
  • 後半でも選択肢を最後まで読めるか
  • 根拠なく答えを変更しないか

観測項目が決まっていれば、点数以外の変化を確認できる。

本試験と同じ条件で解く

時間を延長しない。

途中で答えを調べない。

採点前に解き直さない。

スマートフォンや家事で中断しない。

自宅で実施する場合も、自分で試験条件を作る。

条件を緩めると、時間配分や集中力の検証ができなくなる。

失点を原因別に分ける

間違えた問題を、すべて知識不足として処理しない。

  • 知識がなかった
  • 知識はあったが思い出せなかった
  • 問題文を読み違えた
  • 時間不足で判断を急いだ
  • 難問に固執した
  • 不安から答えを変更した

原因によって修正方法は違う。

知識不足なら主教材へ戻る。

読み違いなら確認手順を作る。

時間不足なら保留基準を変える。

原因を分けることで、修正範囲を限定できる。

新しい知識をすべて覚えようとしない

予想模試には、過去問で見慣れない知識が含まれることがある。

それをすべて基本テキストへ追加すると、直前期に覚える範囲が膨らむ。

まず、基本論点に関係する知識かを確認する。

主教材や過去問で繰り返し扱われている内容なら、優先して復習する。

細かい予想知識なら、残された時間と得点への影響を見て扱いを決める。

新しい知識で主教材を埋め尽くさないことだ。

次の模試では修正点だけを検証する

一回目で時間配分を変更したなら、次はその変更が機能したかを見る。

読み違いを減らす手順を決めたなら、同じ失敗が減ったかを見る。

毎回すべてを改善しようとしない。

一つの変更を試し、その結果を確認する。

模試を重ねる意味は、問題数を増やすことではない。

自分の解答手順を安定させることにある。

直前予想模試に関するよくある質問

過去問だけでは不十分ですか

過去問は、出題傾向や基本論点を確認する中心教材になる。

繰り返した結果、問題そのものを覚えてしまい、初見問題での判断を確認できない場合に予想模試を追加する意味がある。

過去問が不十分だから予想模試を使うのではなく、過去問で作った知識を別の条件で検証するために使う。

公開模試を受けた場合も予想模試は必要ですか

必須ではない。

公開模試で時間配分や解答手順を確認し、必要な修正までできたなら、それだけでも目的を達成できる。

公開模試で見つかった問題を、別の問題で再検証したい場合に予想模試を追加する。

予想模試は何冊買えばいいですか

共通する適正冊数はない。

一冊に収録された模試を復習まで完了できるかを先に考える。

未実施や未復習の模試が残っているなら、新しい教材を追加しない方がいい。

予想模試で点数が取れなくても大丈夫ですか

点数だけでは判断できない。

基本問題を落としているなら、優先して修正する必要がある。

一方、細かい予想論点や難しい問題で失点している場合は、残された時間との関係で扱いを決める。

何点だったかより、どの失点を本試験までに直せるかを見る。

試験直前に初めて予想模試を解いてもいいですか

解いた後に復習と修正を行う時間があるかで判断する。

新しい問題を解いて不安だけを増やし、主教材の確認時間を失うなら、直前に追加する意味は薄い。

残された時間が少ない場合は、新規問題より、これまで間違えた基本論点の確認を優先した方がよいこともある。

まとめ|直前予想模試は新しい知識を増やすために買わない

行政書士の直前予想模試は、全員が買うべき必須教材ではない。

過去問と基本テキストによる学習が進み、次の目的がある人に役立つ。

  • 初めて見る問題で知識を使えるか確認する
  • 本試験の時間配分を検証する
  • 修正した解答手順をもう一度試す
  • 試験形式を最後まで処理できるか確認する

一方、過去問の基本論点を復習できていない人や、未復習の模試を残している人は、追加購入を止める。

予想模試の価値は、何問当たったかでは決まらない。

初見問題に対して、基本知識へ戻って判断できたか。

失点原因を分け、本試験までに直せる問題を見つけられたか。

そこに価値がある。

直前期に必要なのは、教材を増やして安心することではない。

これまで積み上げた学習を壊さず、本試験で再現できる形へ整えることだ。

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